CO2 storage site investigation project

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  • (終了)CCS実証事業(フェーズ1)

環境省では地球温暖化対策のためにCCSが必要であるとの認識から、CCS技術の実証•検討、
実際の貯留適地の調査、社会的な課題の検討などの取り組みを行ってきました。

環境配慮型CCS実証事業

本事業は、18機関から構成されるコンソーシアムが主体となり、環境影響に配慮しつつ、CO2回収技術の実証、CO2輸送•貯留技術の検討を行い、それらの結果を踏まえて日本に適した円滑なCCS導入手法を取りまとめることを目指してきました。

商用規模の火力発電所と分離・回収設備の運用性などの検証

株式会社シグマパワー有明のバイオマス発電所(三川発電所、福岡県大牟田市、出力5万kW )から1日に排出されるCO2の50%にあたる500トン以上を分離•回収する設備を建設し、実証運転を行いました。実証では、設備の性能と運用性の検証、技術的課題抽出、コスト評価の他、環境負荷低減のための対策や、環境影響評価手法の検討も行ってきました。

建設中のCO2分離・回収実証設備(2020年1月末現在)
BECCS(バイオマス発電+CCS)

バイオマス発電では大気中のCO2を吸収した植物を燃焼させるので、燃焼で生じたCO2をCCSによって地中貯留すると、すでに大気中にあるCO2を削減するマイナスの排出(ネガティブエミッション)を実現できます。この組み合わせは、バイオマスCCS( BECCS: Biomass Energy with CCS )と呼ばれ、将来のカーボンニュートラルな社会の達成のために期待されている技術です。本事業により、三川発電所はBECCSにつながる画期的な施設になりました。

わが国に適したCO2輸送の検討

日本でCCSを実施する場合、海底下へのCO2貯留が適していると考えられます(CCUSの意義等へリンク)。そこで、排出源と貯留サイトの組合せの自由度が高く、輸送距離や貯留サイトの水深に幅広く対応可能なCO2の海上輸送技術を早期に確立することを目指した検討を行ってきました。

CO2運搬船(イメージ)
圧入船を用いた海底下へのCO2圧入
画像提供:APL Norway AS and JGC JAPAN CORPORATION

CO2の永続的に貯留することに加え、海洋の生態系に影響を与えないようにするため、海底下に貯留したCO2は漏洩しないようにする必要があります。そのため、貯留したCO2が漏えいする可能性やその監視・修復の手法など、海底下でCO2を確実に貯留する上での課題の抽出、対策の検討・整理を行ってきました。

貯留したCO2の広がりを予測するため、CO2の浸透しやすさの分布をモデル化した例

ボーリング調査と弾性波探査(弾性波探査のページへリンク)の結果を解析解析し、貯留層の間伱率(伱間の多さ)分布を知る。
画像提供:三菱マテリアル株式会社、株式会社日本地下探査
CO2の浸透率(浸透しやすさ)の分布を推定した地層モデルを作成(この例では10km×8km領域 )。このモデルを使って遮へい層の下でCO2の広がりを数値シミュレーションで予測。
画像提供:大成建設株式会社

わが国に適したCCSのための社会環境の総合的な検討

本事業では技術開発だけでなく、温暖化対策として CCSを社会に円滑に導入するための総合的な検討を行っています。その一環として、原理的にCO2排出削減が難しいセメント産業へのCCSの先行導入の検討、回収技術の省エネ化(米国ワイオミング州の発電所で実証試験予定)、CCSの認知度向上活動、CCSに関する知見の統合を支援するための知識共有・マネジメントのためのプラットフォームの作成を行ってきました。

気候変動枠組条約COP25でのCCS事業に関する講演
写真提供:みずほ情報総研株式会社